カメラが出てくる映画・ドラマ・小説・漫画『閃光少女』

今回ご紹介するのはあさのゆきこ作の漫画『閃光少女』です。














失業中のプロカメラマンの濱野保弘は、幼馴染の高校教師・築田佳苗から母校の写真部の顧問になるように要請されます。
半ば強引に母校へとやって来た濱野は、部長の保科と、部員の坂口ヒカリと出会います。
コミュ障のため、これまでもカメラマンとしてうまくいかずに写真スタジオを辞めた経緯がありました。
写真部の写真の感想を求められた濱野は、愛想のない返事を返してしまい、ヒカリから「この人は写真が好きじゃない」と拒絶されてしまいます。
写真を諦めかけていた濱野は、高校生たちの熱意に触れ、自分がかつて持っていた写真への渇望が囁くのを恐れていましたが、懐かしい母校を歩いている間にかつて写真を楽しんでいた気持ちを思い出し、撮影して見せた写真はヒカリを驚嘆させるものでした。
写真部の顧問となった濱野は個性豊かな部員たちに振り回されながら、自身の知識や経験から得た写真技術を通し、親交を深めていきます。
そして、濱野自身もまた、写真への情熱を取り戻していきます。

2012年~2013年頃の漫画なので登場しているカメラは一世代古いものになります。
登場人物たちの特性に合わせたカメラになっていると感じ、キャラクターと所持カメラの組み合わせがなかなか面白く感じます。
2巻の巻末に、それぞれが使っているカメラが紹介されていました。
主人公の濱野のカメラはNIKON D70。
2004年3月に発売された610万画素DXセンサー(ASP-Cサイズ)のデジカメで、この頃のNikonのミドルクラス~エントリークラスの位置づけのデジタル一眼レフです。
プロが使うのに適当なカメラなのか分かりませんが、他にもカメラを持っているという設定になっているようなので、ハイクラスの機種も持っていたのでしょう。
料理の写真を撮るのが大好きな大黒誉の愛機はPanasonic LUMIX DMC-GF3。
2011年7月に発売された小型のミラーレス一眼です。
料理の写真が好きだったら、接写に強いマイクロフォーサーズは良い選択肢だと思います。
新聞部と兼部の松原みどりの愛機はNikon D90。
2008年9月に発売された1230万画素DXセンサー(ASP-Cサイズ)のデジカメです。
Nikonのカメラはその堅牢で信頼性が高かったので報道のニコンなんて言われた時期もあったそうです。
保科部長が使っているのはキヤノンEOS5D。
ハイアマチュア向けの1280万画素のフルサイズのデジタル一眼レフ。
……今どきの女子高生は、こんなレベルのカメラを持てるのか……とちょっと嫉妬。
ヒロインの坂口ヒカリのカメラだけがフィルムカメラです。
ヒカリが使っているCONTAX N1は2000年に発売された機種で、この頃のコンタックスのブランド名は京セラが使用していました。
デジタル一眼レフへの発展も視野に入れ、2002年にフルサイズデジタル一眼レフのCONTAX N DIGITALも発売されましたが、それ以降の展開はなく、京セラのCONTAXブランドも2005年に終了しました。
いいカメラだったのでしょうが、フィルムからデジタルに移行する過渡期にあって、時代に翻弄されたカメラ、ともいえるのかもしれません。

『閃光少女』は、絵柄は好みがあると思いますが、カメラについてはそれなりに丁寧に描き込まれていたと思います。
写真についての話題も豊富に盛り込まれ、カメラファンを唸らせる……というところまではいかないまでも、カメラ初心者としては十分楽しめる漫画だったと思います。



この記事へのコメント



人気記事